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キヤノン、東芝メディカルシステムズの子会社化を決議

[ 2016/12/20 ]
 キヤノン株式会社 (以下:キヤノン) は、今年3月17日に 株式会社東芝 と株式等譲渡契約を締結。その後、子会社化の条件となる競争法規制当局のクリアランスの取得を進めてきたが、申請を行っていた各国・地域において競争法規制当局からのクリアランスの取得が完了したため、株式等譲渡契約に基づいて取得した新株予約権を行使して東芝メディカルシステムズ (以下:東芝メディカル) の株式を取得し、子会社化することを、19日 開催した取締役会で決議した。
 これを受けてキヤノンは同日18:00より、緊急記者会見をホテルニューオータニで開催した。キヤノン株式会社から代表取締役会長 CEO 御手洗冨士夫氏、東芝メディカルからは代表取締役社長 瀧口登志夫氏が出席した。


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 キヤノンは 2016年より推進する新5カ年計画 「グローバル優良企業グループ構想」 フェーズV において、「戦略的大転換を果たし、新たなる成長に挑戦する」 ことを基本方針としている。特に重要戦略と定めている 「新規事業の強化拡大と将来事業の創出」 において、「安心・安全」 領域におけるヘルスケア事業を次世代の柱の一つとして成長させたいと考えている。
 東芝メディカルは、医療機器業界においてグローバル有力企業の一つで、特にコンピュータ断層撮影装置 (CT) システムにおいては日本で圧倒的首位にあり、グローバルにもシェアを確実に高めていいる。加えて、X線診断システム、磁気共鳴画像装置 (MRI) システム、超音波診断システム、核医学診断システムまでをカバーする業界随一の幅広い製品群を有している。また、最先端の医療画像ソリューションや個別化医療に向けた体外診断事業にも取り組んでいる。この世界トップクラスの技術力およびグローバル・プラットフォームを有する東芝メディカルシステムをキヤノングループへ迎え入れることとした。双方の経営リソースを最大限組み合わせることで、世界に貢献できるヘルスケア事業基盤を強固なものにしていきたいとしている。

<キヤノンが期待する子会社化の効果>
1.新分野への進出の加速
 キヤノンおよび東芝メディカルが有する経営リソースを最大限活用することで、東芝メディカルが強みを持つ画像診断をコアに、M&Aを含めた戦略投資を通じ、体外診断事業および次世代医療IT などのさらなる事業強化、バイオメディカル事業の強化を推進することが可能であると考えている。また、キヤノンが有するビジネスポートフォリオやパートナーシップを活用することで、医療機器分野においてさらなる飛躍をしていくことが期待できる。

2.生産技術の共有によるさらなる品質向上
 高い生産技術を有するキヤノンと、製品開発に優れた東芝メディカルが手を組むことで、精密設計・微細加工技術の提供、生産体制の最適化、品質向上への協働を通して東芝メディカルの製品力のさらなる強化が期待できる。市場において価格競争力のある製品の販売を実現するだけでなく、経営の効率化によって創出した資金を次世代医療機器への開発投資へと循環させ、ヘルスケア事業を発展させていく。

3.開発力強化による事業領域の拡大
 キヤノンは独自のX線高速動画センサ技術をはじめとするイメージングデバイスおよびその要素技術、国家プロジェクト (ImPACT) に選ばれた光超音波トモグラフィー技術や医療用ロボットシステム技術、低侵襲技術などを有している。このキヤノンの持つ技術と東芝メディカルが有する研究開発力を生かし、ともに技術開発を進めていくことで、今後、グループとして革新的な新製品やサービスをグローバルに提供していくことが期待できる。


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 3月からこの9ヶ月 の間、両社は一切交渉を行っておらず、これから急ピッチでキヤノングループ内での位置づけが明確になっていくと思われる。ただ、御手洗会長は 「お互いの持ち味を活かしながらも、東芝メディカルの独自性は保った経営をしてもらいたい」 と述べていた。瀧口社長は 「Made for Life」 という東芝メディカルシステムズの企業理念を力説していたが、この理念はキヤノングループヘルスケア部門でも存続していくように感じた。