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ファイバーレスによる全頭測定型fNIRS装置 (株)スぺクトラテック

[ 2014/05/12 ]
Spectra140512.jpg  株式会社スペクトラテック(大橋三男社長)は世界で初めて光検出器に超高感度APD(アバランシェ・フォトダイオード)を採用した小型のファイバーレスによる全頭測定型functional NIRS装置(以下fNIRS装置)の開発に成功した。同社は本技術をSpectratech OEG-APDシリーズとして製品化する。本シリーズはパレット・モジュール構造を採用し、頭部領域を分割適合するように設計された。前頭部、側頭部、頭頂部、後頭部から全頭部に至るまで拡張的な測定に対応できる。第一弾として、脳血流測定点を最少17CHから、37CH、54CHまで拡張性を持たせた「Spectratech OEG-17APD」の受注を今月から開始する。

 近赤外光を用いて脳血流変化を計測するfNIRS技術は、脳の活動状態を可視化できるため多くの脳研究に活用されてきた。最近では医療現場を越えて心理学、教育学、言語学、保健学、介護学、スポーツ、BCI (Brain Computer Interface)など多くの研究用途で利用されている。この4月には「光トポグラフィー検査を用いたうつ症状の鑑別診断補助」が保険適用となり、基礎的な脳科学の世界が臨床現場でも一段と活用されることになる。

 同社の前頭部専用の「Spectratech OEG-16シリーズ」は小型・低価格ながらも高性能で高い再現性を有し脳科学の研究者から支持されてきた。最近では、多くの脳科学研究者から全頭部位で測定したいとのご要望が寄せられ、これらの要望に答えるべくAPD採用による高感度化を達成し、全頭測定に対応する機種として開発された。


 これまで市場に出された全頭測定型fNIRS装置は、頭部関心部位に装着した光ファイバを介して装置本体に導光し、多数の光検出器によって測定する。このため装置構成が大型化し、高価(数千万円程度)となり、普及の障害になっていた。スペクトラテック社は、光検出部の小型化と高感度化に徹底的にこだわるとともに、外部ノイズが光検出器に入りこまないように、透明導電膜としてITO (Indium Tin Oxide)膜を世界で初めてfNIRS光検出窓部に採用した。この独自開発のITO-Shield技術は超高感度特性を示しながら雑音レベルが格段に低く、小指程度の光検出ユニットに収めることを可能にした。安定して頭部接触を維持でき、毛髪による感度低下の問題も緩和された。
 装置本体は小型ノートパソコン程度の大きさで持ち運びが容易なため、どこへでも装置を持ち運び脳機能測定できる。リハビリセンター、老人施設、自動車の中、映画館、森の中といった任意の場所で測定することができるため、被験者の数、属性などを飛躍的に増大させることが可能になる。


◆価格
 最少構成で450万円(消費税別)
 年間販売見込みは50台を予定している。
 なお、本製品は最先端の脳研究向け製品で、特定の診断や治療を目的とする医療機器ではない。

 スペクトラテックは医療機器の開発、ファブレス製造、販売を事業とし医療、半導体、画像の研究者および技術者を中心に集まった、スペクトラム拡散技術を利用した医療装置に関する特許など新規性の高い技術を有するベンチャー企業。Spectratech OEG-17APDは平成24年度ものづくり中小企業・小規模事業者試作開発等支援補助金の支援を受けて開発された。

 脳血流変化:一般的には、脳局所で計測されるオキシヘモグロビン、デオキシヘモグロビンの濃度変化を指し、最近は「ヘモグロビン変化」と学会等では呼ぶようになってきている。従来は光トポグラフィー、機能検査オキシメータ、光イメージング脳機能測定装置などと呼ばれていた近赤外光を使った脳血流測定装置は、今後はfunctional NIRS equipment(functional NIRS装置)の名称に統一されていく見込みである。

【お問い合わせ先】
 株式会社スペクトラテック
 TEL:045-471-4893
 URL:http://www.spectratech.co.jp/