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βアミロイド検出用薬剤、米食品医薬品局が承認

[ 2013/10/29 ]
 GEヘルスケアは10月25日、同社が開発を進めるPET(陽電子断層撮影)検査向けのβ(ベータ)アミロイド検出用放射性薬剤「Vizamyl(ビザミル)」が、米食品医薬品局(FDA)の承認を受けたと発表した。
 「Vizamyl」は Flutemetamol F18注射剤で、アルツハイマー病や他の認知障害が疑われる成人患者の脳内で見られる老人斑の主成分であるβアミロイドの沈着を画像化する。「Vizamyl」はFDAに承認された唯一のカラー画像PET検査向けβアミロイド検出用薬剤で、モノクロではなくカラー画像での視覚的読影を可能にすることで、他の診断手法を補完する役割を果たすと期待される。上市は2014年に予定している。

 アルツハイマー病は最も一般的な認知症で、米国では死因の第6位を占めている。このアルツハイマー病の重要な病理学的特徴として、脳内に蓄積されるβアミロイドの増大が指摘されていた。βアミロイドは通常分解されて排泄されるが、アルツハイマー病患者の場合、脳内にアミロイド斑が蓄積され、神経機能に悪影響を及ぼす。しかし、これまでβアミロイドを捉える方法はなく、アルツハイマー病の発症は、多角的な臨床検査をもとに診断されてきた。
 今回の手法により、アルツハイマー病発症前に病理学的特徴を画像として捉えることができることになる。

 ピッツバーグ大学アルツハイマー病研究センターの共同センター長であるWilliam E. Klunk医学博士(精神神経科特別教授)は、「Vizamylは、アルツハイマー病の症状が見られる患者の評価に用いられる現行の方法を補強する重要かつ新たなオプションです。脳内アミロイド斑の存在を検出する能力は、アルツハイマー病をはじめとする認知障害が疑われる患者のより正確な診断支援につながる可能性を秘めています」とコメントしている。

 FDAによる「Vizamyl」の承認は、第III相の脳剖検・生検を含めた一連の臨床試験の主要・補助データの検証に基づくもので、これらの研究では視覚的読影の感度および特異度の高さだけでなく、Flutemetamol F18注射剤によるPET画像とβアミロイドの病理所見との高い一致度も示された。
 GEヘルスケアは、「Vizamyl」画像の正確な読影について教育するための医師向け電子的読影トレーニングプログラム(ETP)を開発・検証している。臨床試験における読影の感度や特異度、ならびに読影医間一致度の高さといった点で、このETPはアミロイドイメージングの経験が少ない読影医のトレーニングに高い有効性を示していると言う。このトレーニングプログラムは今後、「Vizamyl」画像の撮影・読影を希望する医師に対して無償提供される予定で、「Vizamyl」画像の読影は同プログラムの完了者のみに限定される方針である。