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「CT・MRI用造影剤の副作用対策」 に関する調査

[ 2012/07/04 ]
 この調査は、医師コミュニティサイト 「MedPeer」 (URL:https://medpeer.jp/) を運営するメドピア株式会社が実施したもの。

 調査手法は、MedPeer会員の医師を対象とした 「ポスティング調査」 と呼ばれるオープン回答型のインターネットリサーチ。
   調査期間  :5月14日~20日
   有効回答数 :2,605件


【調査内容】 CT・MRI用造影剤の副作用対策について

<事案>
 私の勤めている病院では、患者さんの問診表に、過去に造影剤使用に対して小さな副作用のケースがあったと書かれている場合には、検査直前に少量のステロイドを経静脈投与(IV)しています。
 エビデンス (証拠・根拠) が不明瞭なので、その効果は疑問ですが、しきたりになっていることもあり、「右へ倣え」 でステロイドを投与しています。
 貴院では、過去に小さな副作用が出た症例に対して、CT・MRI用造影剤の投与前にステロイドを事前投与していますか?

<質問>
 以下の選択肢からお選びいただき、その理由をコメントでお答えください。
 ステロイド投与を行っている先生は、投与量や投与のタイミングについて、それ以外の対応を行なっている先生はその対応内容について、コメント欄でお答えください。

 1. ステロイドを事前投与
 2.  ステロイド以外の対応
 3.  特に対応せず検査実施
 4.  小さな副作用でも検査を実施しない
 5.  その他


<回答>
回答A:特に対応せず検査実施          1,286   49.4%
回答B:小さな副作用でも検査を実施しない    473   18.2%
回答C:ステロイドを事前投与            422   16.2%
回答D:ステロイド以外の対応             98   3.8%
回答E:その他                     326   12.5% 
                   計          2,605   100.0%



【回答コメントの抜粋】

◆回答A:「特に対応せず検査実施」 1,286件

・ 注意深く観察するか、造影なしで撮影が多いですね。 勿論、どうしてもというときはステロイド使っていますが、
 何年かに1回という頻度です。(30代、一般内科)
・ 事前に投与はしていない。何か起こったらそれに対して適切に処置する。(70代、一般内科)
・ 副作用を認める患者はよく見かけるが、事前投与はせず、いつでも対応できるようにステロイドを準備して
 いる。
 (40代、麻酔科)
・ 過去に大きな副作用が出た方には原則造影剤は使用しません。 軽い湿疹程度で、どうしても造影剤使用が
 必要となった場合にのみ、充分に必要性と副作用のリスクを説明し、ステロイドを使用します。決してroutine
 では投与しません。(40代、一般内科)
・ 明らかな既往がなければ、ステロイドの予防投与はしません。また明らかな副作用の既往がある場合には、
 原則的に造影剤を使用しません。(40代、脳神経外科)
・ アナフィラキシーを起こす確率を考えると事前のステロイド投与は疑問。(40代、一般内科)
・ 吐き気、蕁麻疹ぐらいなら必要に応じて行いますし、副作用がでたら対応します。(30代、一般内科)
・ アナフィラキシー以外は、問題にならない。ステロイドでアナフィラキシーの予防はできない。(50代、麻酔科)
・ ステロイドの事前投与はしていませんが、高齢者にはあらかじめ点滴する事もあります。(50代、一般内科)
・ ずっと昔(イオン性造影剤の時)は副作用が懸念される症例にはステロイドを事前に投与していましたが、
 非イオン性造影剤となった今は特にステロイドの事前投与はしません。が、副作用の心配なときは検査時に
 患者に付いています。(50代、泌尿器科)
・ 造影剤の副作用はいつおこってもおかしくないので、生じた場合に十分な緊急薬剤を設置してある。患者にも
 問診や同意書を得ておく。ルーチンで予めステロイドを投与するといったエビデンスはないでしょう。
 (40代、一般内科)
・ アナフィラキシー予防にステロイドは無効と考えています。実際には造影剤使用時は必ず医師立ち合いのもと
 行いますので、もしも軽微な副作用であった場合は様子観察~抗ヒスタミン剤投与程度かと思います。
 (40代、小児科)


◆回答B:「小さな副作用でも検査を実施しない」    473件
・ 小さな副作用であっても、過去にそのようなことがあれば、次にアナフィラキシーショックを来す可能性があり
 ます。代替の検査を検討して、どうしようもないときは、ステロイドも視野に入れますが、まずはやりません。
 (50代、一般内科)
・ 過去に副作用があったとの情報があれば基本的には検査をしませんがやむを得ずどうしても検査が必要と
 言う場合には医局のスタッフと検証し対応策を話し合い検査する場合があります。(60代、精神科)
・ 基本的には行わない、というのが施設の方針になっています。必要時は、個人の判断でステロイド投与・
 合併症に対応できる体制で行っています。(30代、一般内科)
・ 原則、副作用症例には放射線科が検査を行ってくれませんが、どうしても必要な症例には、診療科長の
 名前で同意書が必要です。前投薬は行っていません。(40代、消化器内科)
・ 副作用の可能性が高いようであれば使用しません。しかしどうしても必要な場合は十分にICをおこなって、
 できるだけ入院の状態で行うようにします。(40代、一般内科)
・ 過去のトラブルが小さなものであっても、次回のトラブルは大きくなる可能性は否定できないため、検査を
 行わないことを鉄則としています。造影剤に限らず小さなトラブルだったからとのことで禁忌薬剤にせずに
 使用し、数回目の投与でショックを起こすといった事例もあります。(40代、一般内科)
・ 副作用がある方は、当院ではしないと思います。麻酔科、救急科のある病院で行なってもらいます。
 (50代、整形外科)
・ どうしても必要な場合以外は検査しないようにしていますが、どうしても検査が必要な場合は慎重に経過
 観察し、副作用が認められた時点でソルメド125mgdivなどを行うことが多いです。(30代、呼吸器内科)


◆回答C:「ステロイドを事前投与」      422件
・ エビデンスは有るかどうかは知りませんが、現在の病院では、アレルギーの既往がある人にはステロイドの
 静脈注射をしておりますが、確かに重篤な反応は認めていないように思いますし、何度かしている人は希望
 されるので実施しております。(50代、一般内科)
・ 少しでも疑わしい症状があった場合は基本的に造影はしません。ですが、事情によりどうしても必要なケース
 ではステロイドを事前投与した上で検査を行うこともあります。(30代、一般内科)
・ サクシゾン200mg程度を静脈内投与してから行なっています。(40代、呼吸器外科)
・ 一度アレルギーをおこした場合は、原則造影剤は使用しませんが、症例に応じて行うときはソルコーテフ
 100mgを静注してから造影剤を注射してもらうようにしています。(50代、消化器外科)
・ 2~4時間前に 100~300mg程度のハイドロコーチゾンを使用しています。(50代、一般内科)
・ 以前に明らかな副作用や喘息などの既往があって、それにもかかわらず造影検査がどうしても必要な場合は
 点滴した上でやります。H2 blockerなども使用することがあります。(30代、一般内科)


◆回答D:「ステロイド以外の対応」       98件
・ ステロイドの事前投与はエビデンスもないので、事前に説明し、発作が起きたときにステロイドなどを用いた
 処置を行います。(40代、脳神経外科)
・ 緊急検査のクレアチニンはルチーンで行っていますが、軽度の副作用の既往があるケースでステロイドを
 事前に投与することはなく、十分な監視下で検査を行っています。(50代、一般内科)
・ 検査の重要性を考慮して、どうしても必要ならバックアップ体制を整えておきます。(30代、神経内科)
・ ステロイドは未開封の状態でその場に用意はしますが使うことはまずないです。 問診で怪しい方は
 抗ヒスタミン剤を投与することはあります。(30代、一般内科)


◆回答E「その他」        326件
・ まずは、造影剤の種類というかメーカーを変えてみます。 最近はステロイド投与はエビデンスがないことも
 あり、行っていませんが、以前に行っていた患者さんに関しては、そのまま継続しています。 基本的には、
 起こった後の対応の方が重要だと思います。(40代、放射線科)
・ ケース・バイ・ケースで事前に使う場合もありますし,使わないで様子をみる場合や,造影を回避する場合も
 あります。 どれぐらい副作用の信憑性があるか (主観的ですが)で判断しています。(40代、消化器外科)


「MedPeer調べ」