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ソニーが、業界初、蛍光の波形形状を検出し高精度で簡便な解析ができる 細胞分析装置‘スペクトル型’セルアナライザーを国際サイトメリー学会に出展

[ 2012/06/19 ]
ソニーは、細胞を光学的に分析する細胞分析装置‘フローサイトメーター’で、自社開発製品の第二弾※となる、セルアナライザーを開発し、「ISAC (International Society for Advancement of Cytometry)」(国際サイトメトリー学会、6月23日~27日・ライプツィヒ・ドイツ) に出展する。

本機は、新開発した蛍光の波形形状を検出する‘スペクトル型’蛍光測定方式により、高精度で簡便な解析を実現しており、セルアナライザーのハイエンドモデルに位置付けています。免疫やがん、再生医療分野の研究者に向けて、この新しい測定方式を紹介することで、先進の研究分野での新たな細胞解析方法を提案する。
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‘スペクトル型’セルアナライザー<開発試作機>

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右から 蛍光波長をソニー独自設計のプリズムで各色に分離し、新開発した「32チャンネル光電子増倍管」を通して、左に蛍光の波形形状を測定するイメージ図

●細胞分析装置 フローサイトメーターとは
細胞分析装置‘フローサイトメーター’とは、各種細胞の大きさや個数、細胞表面や細胞内部の各種情報(構造、機能、バイオマーカー等)について、光学的な計測手段により、分析・分取する装置である。
フローサイトメーターには、細胞の解析のみ行う「セルアナライザー」と、細胞の解析および分取を行う「セルソーター」の2種類がある。これらは大学や研究機関、製薬メーカーなどの研究室で、免疫やがんの研究分野や、iPS細胞(人工多機能性幹細胞)やES細胞(胚性幹細胞)などの幹細胞、再生医療の研究分野の分析装置として活用されている。フローサイトメーターの市場は、これらの研究分野の広がりに伴い、急速に市場が拡大している。

●ソニーが開発した、セルアナライザーの特長
 一般的にセルアナライザーは、特定の条件下で発光する薬品(=蛍光試薬)で細胞を染色し、レーザー光を当てた際に発する光(=蛍光)を検知することで(=蛍光情報の検出)、細胞の特性を解析する装置である。1秒間に数万個におよぶ細胞のサイズや内部構造、表面状態などを解析できる。 従来のセルアナライザーは、目的とする蛍光情報を検出するために、光学フィルターを使用してその蛍光波長域(チャンネル)別に分割して検出するため、蛍光の強さのみを測定している。従って、一度に多数の蛍光情報を検出するためには、数量に応じた光学フィルター、検出器と蛍光色素が必要となる。この方式では、ある特定の蛍光波長域を抽出しても、同じチャンネル内に複数の蛍光色素の情報が重なりあった状態で検出されることになり(図1)、この補正作業が必要となる。そのため、検出する蛍光試薬の種類の増加に伴い、解析の精度と再現性、作業スピードなどが課題となっている。

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<図1>

ソニーが開発した‘スペクトル型’セルアナライザーは、独自設計のプリズムを用いて蛍光波長を各色に分離し、新開発した「32チャンネル光電子増倍管」を組み合わせて用いることで、蛍光の波形形状を高精度に測定する新たな方式を採用している(図2)。本機は、重複する蛍光色素の情報を、ソニー独自の解析アルゴリズムにより各色素に分離して、その波形形状を解析できるため、従来方式での手間のかかる補正作業が不要となる。また、従来の光学フィルター方式では困難であった、蛍光波長のピークがよく似た蛍光試薬の分離も、この解析アルゴリズムによって、高精度・高再現性かつ迅速に解析する。

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<図2>

さらに、蛍光色素で染色していない細胞自体が自然に発光する微弱な蛍光情報(=自家蛍光)も、その波形全体の形状を高精度に検出できることから、無染色の細胞や、染色による刺激を嫌う種類の細胞の解析にも適している。
ソニーは、中長期に成長を目指す事業領域の一つであるメディカル事業の中で、フローサイトメトリー装置の拡充、製品ラインナップの強化につとめ、品質の高い革新的な製品を提供していく。

※:細胞分析装置‘フローサイトメーター’で、自社開発製品の第一号機、セルソーター「SH800」については、こちらをご確認ください。
http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/201206/12-081/