HOME > 新着ニュース

新着ニュース

第5回 日本医療コンシェルジュ研究会 開催

[ 2012/03/13 ]
 日本医療コンシェルジュ研究会は、3月11日(日) 東京・秋葉原の富士ソフト社セミナールームで開催された。東日本大震災の犠牲者に対し黙とうが捧げられて、研究会はスタートした。

 研究会の会長である深津博氏 (愛知医科大学病院医療情報部特任教授) から、これまでの4回は「接遇」や「コミュニケーション」をテーマとしてきたが、第5回目の今回は、意欲的に“IT”を取り上げた 「IT活用と医療:新しいコンセプトと近未来のコミュニケーション深化」 をテーマとする旨の説明がなされ、特別講演とパネルディスカッションが進められた。

%E3%82%B7%E3%82%A8%E3%83%AB%20002%E7%B8%AE%E7%B8%AE.jpg

◆特別講演「スマートコミュニティ構想について」
座長:名古屋大学医学系研究科 准教授 杉浦伸一 氏
演者:株式会社 東芝 事業統括部 中川和明 氏


◆指定発言「次世代のネットワークセキュリティー技術“SINA”について」
演者:株式会社CSI 一原武司 氏


◆パネルディスカッション 「近未来の医療におけるITの活用方法について」
・パネリスト 
1)「フェイスブックの活用方法について」
  株式会社エスクリエイト 代表取締役 石川雅章 氏
2)「Hospital Naviの活用と地域医療連携」
  名古屋大学准教授 杉浦伸一 氏  
3)「HumanBridgeを活用した地域医療連携」
  株式会社富士通 医療統括支援部 野沢一太郎 氏
4)「ライフラインを利用した見守り、転倒検知システム」
  株式会社フィリップスエレクトロニクスジャパン ヘルスケア事業部 池田 猛 氏


%E3%82%B7%E3%82%A8%E3%83%AB%20083%E7%B8%AE%E7%B8%AE.jpg

 深津会長が意欲的なテーマと言われていたように、今後の医療を取り巻く状況を踏まえた非常に考えられたテーマで、内容は濃く考えさせられるところが多かった。

 特別講演で中川氏は、エネルギー、水、交通、医療などの社会インフラが情報を介して、相互連携する“スマートコミュニティ”構想を熱く説いていた。一例として、1台300KWのX線装置3台の電力運用を300KW×3ではなく、X装置が電力を消費する0.1秒を制御できれば「300KW×3」は不要であると示した。インフラのコントロールが社会に及ぼすメリットは非常に大きいであろうことが、印象付けられた。

 指定発言の 一原氏は、「SINA」 は、ネットワークの安全性が欠かせない現代において、高度なセキュリティを可能性とするソリューションであることが報告された。ドイツでの実績からも信頼性は高く、特に医療の世界でも大きな力になることが予感され、今後注目のシステムである。


 パネルディスカッションも、面白い切り口が用意されていた。フェイスブックなどのSNSが医療におけるコミュニケーションを大きく変えるとする石川氏。生活習慣病において、ITを利用することで、その生活環境を健全に保つための支援・方策を研究する杉浦氏は、IT活用の具体的な事例を示しながら、既存の汎用システムを有効に活用することで、クラウドシステムが持つ多元的なつながりをフレキシブルに推し進めていくことの有用性を説いていた。

 野沢氏、尾崎氏の講演からも、今後の医療は、在宅を含む地域医療を抜きに考えられないということが痛く伝わってきた。病病連携、病診連携など幾重にも重なった多様なシステムの連携を前提に、さらなるシステム化がなされていくことが時代の要請であるのだろう。この大きな流れに向かって、研究機関も企業も進んでいる。

 連携の過程でシステムの重複が生じたり、フリーのソフトが介在したりと、もはや一社でシステムを完結することができない時代になっていると、強く感じた。



※ 共催の日本医療コンシェルジュ研究所は、2006年1月に設立。特定非営利活動法人として「患者の代理人」、病院における患者の受診環境を改善するための活動を行う医療コンシェルジュの啓発と育成を行っている。

 本年2月までに資格認定講習会を38回開催しており、694名の医療コンシェルジュ(MC)の教育と資格認定を行っている。  医師事務作業補助者に相当するメディカルアシスタント(MA)の教育にも着手し、現在までに149名の資格認定を行う。また、病院にて医師事務作業補助者として従事者への基礎知識取得研修プログラムの提供も行い、現在までに945名・532医療機関が受講している。


特定非営利活動法人
日本医療コンシェルジュ研究所
http://www.jmclmc.jp/p/mc/