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富士フイルム、SonoSiteを買収、携帯型超音波診断装置のNo1を目指す

[ 2011/12/16 ]
 富士フイルムホールディングスは、15日19:30より記者会見を行い、米国・携帯型超音波診断装置の大手SonoSite社を買収することに合意したと発表した。富士フイルムは、米国子会社を通じた株式公開買付けにより、SonoSite社の発行済普通株式の総数を総額約995百万米ドル(約770億円)で取得する。買収後、SonoSite社は連結子会社として、米国ワシントン州において事業を継続する。買収は友好的で、両社の取締役会において全会一致で承認されている。


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 記者発表に臨んだ古森重隆社長は、今回の買収を重点事業のメディカルシステム/ライフサイエンス分野の成長戦略として位置づけた。また、超音波診断装置の市場は、ワールドワイドで5,000億円弱/年と、全医療画像診断装置で最大規模となっており、SonoSite社が注力する携帯型の超音波診断装置は、年率10%超の成長を続けている最も期待が持てる分野であり、超音波事業をメディカルシステム事業の中で新たに成長の柱とすること力説した。

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 SonoSite製品とマーケットについては、取締役常務執行役員である玉井光一メディカルシステム事業部長が解説した。
 SonoSite社は、携帯型超音波診断装置の世界市場において、GE社の51%に次ぐ37%という高いシェアを獲得している(2009年度)。これは新たに開拓してきたPOC市場の成長によるところが大きいという。POCとは、Point Of Careの略。患者がいる医療現場で、直接医師が治療方針の判断・処置を行うことを指す。従来の超音波診断装置は、主たる操作する者は技師であったが、医療現場における医師のニーズを的確に捉えてきたという先見力がマーケットを生んだことを強調していた。また、在宅医療は超高齢化社会においては、大きなPOCターゲットであるとの認識を示した。

 SonoSite社は、装置の超小型軽量化に寄与するASICの設計技術を持ち、高精細な「高周波プローブ」や新たな診断価値を生み出す「光超音波技術」など、次世代の超音波診断装置の開発において優位性のある高い技術も保有している。これら独自技術や、医療現場のニーズを的確に捉える力に、富士フイルムの高い画像技術を加えることで、携帯型超音波診断装置のさらなる技術革新を進め、この分野での市場拡大に自信をのぞかせていた。
 超音波検査は、腹部、頸部、心臓、乳房、血管、神経などさまざまな部位をリアルタイムで診ることができる非常に汎用性の高い検査であり、X線画像診断が不得意とする軟部組織の描写力に優れるので、X線画像診断と極めて高い補完関係にある。SonoSite社は、X線画像診断分野でトップシェアを持つ富士フイルムグループに加わることで、画像診断のトータルソリューションを提供することや、富士フイルムのワールドワイドの販売拠点を活用することが可能になるなどのメリットが見込まれる。富士フイルムの目指すところは、超音波事業においてもオンリーワン、ナンバーワン製品を確立することである。