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Global Standard CT Symposium 2011~Aquilion ONE & AIDR 3D開催

[ 2011/10/11 ]
さる10月8日、東京・丸の内の丸ビルホールにおいて、Global Standard CT Symposium 2011~Aquilion ONE & AIDR 3Dが開催された。同シンポジウムは、東芝メディカルシステムズ株式会社が低線量のさらなる発展をめざし、次世代の低線量再構成技術AIDR 3Dを開発したのに伴い、同技術をAquilion ONEをはじめ、新たに開発するすべてのCTに標準搭載されることを機に、同技術を臨床評価している国内施設より、その成果と新たに期待される画像診断について発表が行われたもの。

シンポジウムは綱川智・同社代表取締役社長の挨拶に引き続き、同社CT開発部・杉原直樹氏が「Aquilion ONE とAIDR 3Dの技術」について説明。AIDR 3Dは逐次近似応用再構成を用いた最新技術で、画像ができる前段階(純生データベース)からノイズ、アーチファクトのみを効率的に除去するため、少ない線量でも高画質を維持する効果が高く、かつ日常検査の高効率性をも実現している。その特長として①線量低減と画質向上の両立、②ノイズ低減は通常モードで最大50%、低線量検査モードで最大75%、③スキャン連動と画像再構成時間の短縮 が挙げられることを指摘した。

続いて登壇した大阪医科大学附属病院 放射線部・吉川秀司氏は「AIDR 3Dが低線量画像をここまで変える」と題し、最初に各国の診断参考レベルを例を挙げて説明。CTの再構成法への取り組みは各社さまざまな検討がなされているが、初期はそのほとんどが、画像を再構成した後にフィルタ処理を逐次計算することで画像のノイズらしき部分を効果的に平滑化する手法であった。それが次世代では生データからの再構成プロセスで逐次近似再構成を行う手法となり、再構成自体が従来とは違う要素を多大にもっており、各社が短期間で新しいバージョンをリリースしているのが現状で、今年と来年とで状況が異なることも考えられ、物理評価や問題点も変わってくる可能性がある、と説明し、高コントラストと低コントラストそれぞれのAIDR 3D評価を行い、特に低コントラスト低線量域でのノイズ低減率が良好であると指摘。AIDR 3Dは次近似再構成法とフィルタ補正逆投影法の混合画像であり、その効果はピクセルサイズの影響を受けるため、DFOVサイズによりノイズ低減効果に変化があると説明した。

次に「胸部領域におけるエリアディテクタCTとAIDR 3D導入のインパクト」と題し、講演を行った大原綜合病院附属大原医療センター放射線科・森谷浩史氏は、AIDR 3Dパイロットスタディの印象についてふれ、5mm厚画像では270mAとおおむね差がなく、0.5mm厚では気管支・血管の描出が良好であるほか、低mAs時はFull Reconがよい、と述べた。同氏はAIDR 3Dが放射線被ばくへの漠然とした不安への一つの光明となる点についてふれ、同時にAquilion ONEの優位性を活用するための基盤技術である点を強調。肺がんCT検診や繰り返し撮影など、幅広い臨床応用への可能性を示した。

最後に登壇した藤田保健衛生大学医学部放射線医学教室・片田和広氏は「Aquilion ONE-なぜ面検出器CTなのか?」と題し、あらためて面検出器CTの本分が動態・機能検査であり、結果として撮像ボリューム数が増大することから、被ばく低減こそが動態CT実用化においての“キモ”であり、逐次近似再構成法が面検出器CTに必須の技術であることを強調。その一方で光学的モデルや散乱線モデルなど、使用可能なモデルが限りなく存在することの悩ましさについてもふれ、実用化が画質と演算量との妥協点探しになる点を指摘。AIDR 3Dの今後についても、さらなる開発の継続こそが肝要であると述べた。

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綱川智・同社代表取締役社長

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同社CT開発部・杉原直樹氏

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大阪医科大学附属病院 放射線部・吉川秀司氏

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大原綜合病院附属大原医療センター放射線科・森谷浩史氏

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藤田保健衛生大学医学部放射線医学教室・片田和広氏