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バイエル薬品とフィリップスエレクトロニクスジャパン 九州大学に分子イメージングの寄附講座を開設

[ 2010/04/01 ]
\バイエル薬品株式会社と株式会社フィリップスエレクトロニクスジャパンの合同出資により4月1日、国立大学法人九州大学大学院医学研究院に、臨床診断の発展につながる分子イメージング技術の研究開発をテーマとした寄附講座「分子イメージング・診断学講座」が開設された。

<寄附講座「分子イメージング・診断学講座」の概要>

◆研究領域: CT、MRI、PET の臨床医学的応用技術の開発と、新規造影剤およびPETトレーサーの開発
◆スタッフ: 長尾充展客員准教授 (前 愛媛大学大学院医学系研究科病態制御部門臓器病態制御医学講座 助教)
柿原大輔客員助教 (前 九州大学大学院医学研究院臨床放射線科学教室)
◆講座開設期間: 2010年4月1日~2013年3月31日(3ヵ年)
◆寄附総額(予定): 総額1億9,500万円(年間6,500万円)

<寄附講座の設置目的>

がんや心筋梗塞、さらにはアルツハイマー病やパーキンソン病、脳卒中といった脳疾患は、早期に適切な治療を受ければ QOL(生活の質)を大きく損なうこともなく日常生活を過ごすことも可能です。また、医療経済の側面でも、これらの疾病の早期診断・早期治療が保険医療費の削減に貢献すると期待できます。

本寄附講座の開設は、早期診断のための技術開発が目的で、特にCT、MRI、PET は、患者さんへの身体的負担の少ない診断技術として今後の発展が期待されている。また、さまざまな分子標的薬の開発に伴い、バイオマーカを迅速かつ的確に同定することが必要となっている。

本寄附講座では、診断にとどまらず、新薬の評価や治療の効果測定を幅広い疾病に対して行える分子イメージング技術の開発をめざす。

<寄附講座とは>

寄附講座とは、企業等からの申し出により、人件費等の運営経費を寄附金によりまかない、大学として教育・研究を充実するために開設する講座。

<九州大学医学研究院教授 本田 浩氏のコメント>

分子イメージングとは、「生体内での生命現象を、分子や細胞レベルで、非侵襲的に画像化し解析する」技術です。この技術の臨床応用により、患者に負担なく、早期に確実な診断ができるとして、癌の診断と治療、脳機能の解明、アルツハイマー病の早期診断など、多くの分野での進展が期待されています。

本講座では、CT、MRI、PET等に関する撮像技術や計測技術の開発および各種薬剤の研究・開発・評価・治療効果判定などにより、安全で高精度な分子イメージング技術の開発と臨床応用を目指しています。また、分子イメージングにおける学際的知識を有する人材も育成予定です。この分子イメージング・診断学講座が九州大学に開設されたことの社会的意義は極めて大きく、同講座を中心として、国内外での分子イメージングに関する研究・開発・教育の拠点形成を計画しています。

<バイエル薬品 代表取締役社長 ジャン-リュック・ロビンスキー氏のコメント>

現在でも、苦痛を強いられる検査は多く、これらがPETのような非侵襲的な検査に置き換わることは、バイエルの企業スローガン Science For A Better Life によく合致します。今後、分子イメージング技術の進歩により、病変を単なる形態変化として捉えるのではなく、その機能の変化まで捉えることができるようになるため、個々の患者さんに対し、より適した治療法が選択されるものと期待しています。

<フィリップスエレクトロニクスジャパン 代表取締役社長ダニー・リスバーグ氏のコメント>

現在、日本において分子イメージングに関しては臨床的視点に立った研究拠点は未だ少なく、これらの新しい技術に対して臨床につなげる研究が必要とされています。このような環境の中で、フィリップスは診断、治療、フォローアップ、更に予防も含めた患者を中心としたケアサイクルに対して、より優れた技術やソリューションを提供して行きたいと考えています。今回の寄附講座の開設により、分子イメージング技術がより早期で正確、低侵襲な診断方法の開発、臨床応用につながっていくことを期待しています。