HOME > 新着ニュース

新着ニュース

WINDS衛星を使った心臓外科手術3Dハイビジョンライブ実証実験に成功

[ 2010/02/03 ]

超臨場感コミュニケーション産学官フォーラム(以下「URCF」)は、独立行政法人情報通信研究機構(以下「NICT」)とURCF普及促進部会 立体映像伝送作業班〔本件担当:(株)NHKメディアテクノロジー、(株)アスナ、FAシステムエンジニアリング(株)〕との共同実験として、平成22年1月30日(土)に神戸国際展示場で開催されたCCT2010 Surgicalにおいて、世界初のインターネット通信衛星を用いた心臓外科手術3Dハイビジョンライブ映像IP伝送中継実証実験を行い、大成功裡に終了した。

これは、全国有数の心臓手術件数を誇る(医)公仁会 大和成和病院(院長:南淵明宏)と、同展示場を、超高速インターネット衛星WINDS(きずな)回線で結び、立体映像を3Dハイビジョンモニタ10台に表示する手術供覧のライブ実証実験である。

この成功により、医療分野における超臨場感3Dハイビジョン利用の将来像を提示するとともに、アジア太平洋地域を広くカバーするWINDS(きずな)衛星の利用により、同地域の外科医にまで技量伝承の可能性を拓き、医療における国際協力の全く新しいかたちの探求も可能とした。


WINDS衛星を使った心臓外科手術3Dハイビジョンライブ実証実験
画像クリック/拡大画像をご覧いただけます。


【背景】
心臓外科手術では、「職人技」 と認識されるカンと経験の蓄積が、患者の命運をその場で左右するといわれている。特に難しいとされる心臓病治療では、高度な技量を有する医師の施術状況をリアルに伝えることによって、遠隔地や途上国で孤軍奮闘する外科医にも最先端の技量の伝承を可能にし、広く医療水準の向上を図ることが可能になると考えられる。

あらかじめ撮影されたビデオ映像ではなく、“ライブ” による “技” の伝承と経験の共有が不可欠であり、これまでの2D映像に比べ、3D映像の圧倒的な情報量とその高精細さを、遠く離れた地にリアルに伝える技術が医療現場にも必要とされている。


【実験の内容】
今回の実証実験では、実際の心臓外科手術の “ライブ” での3Dハイビジョン映像伝送を良好に実施でき、圧倒的な立体感を手術室と会議場の間で共有した。会議場の指導的外科医と手術室の執刀医の間で、血管の処置など細かな手技も含めた議論がストレスなく行え、遠隔地の外科医への技術の伝承や専門医同士の相互評価を通じ、全体の技量向上に大きな力を発揮する可能性が専門家により確認さた。

特に弁置換手術の深部映像は、通常の2Dでは見えなかったところが十分に見え、その素晴らしい3D映像による立体視を利用する十分な可能性を示した。さらに、伝送技術面においては、通信インフラとして、超高速インターネット衛星WINDS(きずな)回線で3D映像をライブ伝送するシステムの妥当性も検証された。


【今後の展望】
今回の実験が成功したことにより、今まで2Dで限界のあった映像に超臨場感医療3Dハイビジョン映像を活用することにより、近未来における高度医療技術の大きな展望が見えてきた。
また、併せて、アジア太平洋地域の全域に良質のインターネット通信を柔軟に提供できるWINDSの特徴(APAA)を活用することで、今後の遠隔医療や医療技術の伝承の可能性も開かれた。


【お問い合わせ先】
URCF立体映像伝送作業班
作業班 リーダー 中村 康則(FASE)
TEL:089-931-2886 FAL:089-941-0336
E-mail:nakamura@fase.co.jp