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GEヘルスケア・ジャパン(株)がMRガイド下集束超音波治療器 記者発表を開催

[ 2010/01/13 ]
GEヘルスケア・ジャパン(株)は1月13日(水)、センチュリーハイアット東京(新宿区)の「白鳳」にて、MRガイド下集束超音波治療器(MRgFUS:MR Guided Focused Ultrasound Durgery)『ExAblate 2000』の記者発表を行った。

『ExAblate 2000』はGE社製のMRIに接続して稼動する装置で、MRIで撮影した画像をもとに、MRI室外のオペレータコンソール(モニタ)上で操作を行う。体外から超音波を照射することで腫瘍を局所的に加熱、壊死させる。本機はすでに世界79施設に導入され(日本国内では9施設)、約5500例の治療実績をもっている。

35歳以上の日本人女性4人に1人がもっている子宮筋腫は、月経過多による貧血や腹部膨張、頻尿などの症状を呈し、日常生活に大きく差し支える。しかも症状の悪化は緩やかに進むため、子育てや仕事を優先する30~40代女性は治療を後回しにしがちである。しかし、本機による「MRgFUS治療(以下、FUSと表記)」であれば、切らずに、しかも日帰りで治療ができる。所要時間は平均3時間程度で、入院治療を避ける傾向にある該当年代の女性にとって非常に大きなメリットであろう。

10時より始まった記者発表では、まずGEヘルスケア・ジャパン(株)代表取締役社長兼CEO 熊谷昭彦氏の挨拶があり、引き続きInSightec Ltd.代表取締役兼CEO Jacob Vortman氏が、海外におけるMRガイド下集束超音波治療器の現状について解説された。その後『ExAblate 2000』についてアジアパシフィック地域兼日本MRビジネスFUS部長の東泉隆夫氏が製品の特性について話された。

実際の臨床例を提示して使用経験を話されたのは、板橋中央病院産婦人科部長の森田 豊氏である。同病院は2005年に国内の先陣をきって同機を個人輸入し、治療実績を積み上げてきた。発表内容を以下にまとめた。
従来の子宮筋腫の治療法は施設ごとに異なり、セカンドオピニオンが必要な場合も多かった。また、外科的治療としては5~10日間の入院を要する子宮全摘手術、あるいは部分切除、内科的治療としては閉経前後のホルモン療法、軽症例のみが対象となる対症療法がおもであった。30~40歳代の女性であれば子宮を残したいと考えるのは当然であるが、FUS治療であれば子宮を温存でき、再発率も低い。治療当日から通常の生活ができること、また治療は外来レベルで行え、麻酔も不要であることによる安心感も大きい。治療直後の印象についてのインタビューでも、「我慢できる程度の痛み・発熱であった」が8割を占め、1割の「我慢できない痛み」も鎮痛剤で対処できるレベルであった。
適応外の症例としては、①腸管の位置が照射の邪魔になる症例、②下腹部に手術跡などがある症例、③筋腫核が12cm以上の大きな筋腫、または4個以上の筋腫 などがある。

その後、実際に治療を受けた女性のビデオメッセージが公開され、経験者の生の声を聞くことができた。
 
最後には質疑応答も行われ、各メディアより活発に手が挙がった。以下にいくつかの質問と回答を抜粋する。
・照射後の腫瘍はどこに? →縮小した腫瘍は血流に乗って健常組織に吸収される。
・癌化する危険性は? →ありません。
・他の臓器への応用は? →可能であるが、日本での薬事承認は現状、子宮筋腫である。他国では乳癌や骨転移、肝腫瘍、脳腫瘍にも用いられている。
・妊娠への影響は? →基本的に影響はないが、エビデンスがいまだ少ないことから、さらに臨床データを積み重ね、立証していく必要がある。
・治療費は? →保険適用外で自己負担であるため、施設ごとに費用は異なるが、およそ50万円前後である。

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熊谷昭彦氏

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森田 豊氏

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ExAblate 2000の模型展示