HOME > 新着ニュース

新着ニュース

医療用ICタグを用いた手術器械管理システムの開発-埼玉県済生会栗橋病院で外科手術の臨床試験を実施-

[ 2009/10/05 ]
NEC.JPG
セラミック型ICタグを取り付けた手術器具
NEC、東京医療保健大学 (*注1) 、ICタグ専門メーカのKRDコーポレーション (*注2) はこのたび、手術器械 (メス、鉗子などの鋼製小物) に、洗浄後の再使用の際に必要となる工程である高圧蒸気滅菌などに耐えうるKRDコーポレーション開発の特殊なセラミック型ICタグを取り付け、体内への手術器械の置忘れを防ぐための手術中所在・定数管理や、手術器械の製造・使用・滅菌履歴等を管理するシステムを共同で開発し、埼玉県済生会栗橋病院と東京大学 (*注3) の協力を得て、本システムの外科手術における臨床試験を本年9月から約6ヵ月間行う。

本臨床試験は、NECがシステム・ソフトウェア開発、データ格納用のサーバーや院内LANの構築を行い、臨床試験(外科手術)とそれによる課題抽出は埼玉県済生会栗橋病院・東京大学の担当医師と看護師が担当し、試験の運営・データやシステムの有効性の検証は東京医療保健大学が行う。すでにここまでに、手術中、および手術に必要な工程に耐えうるICタグ自体の基本特性(滅菌耐性、超音波耐性、耐水性、耐衝撃性など)、タグの手術器械への取り付け方法や脱落防止が検証され、臨床応用のレベルに達した。

本臨床試験では、手術器械管理に必要なプロセスに注目し、以下の検証を行う。

1)手術器械の体内置忘れの防止のための手術中における所在・定数管理、手術の安全性向上の検証を行う。
2)滅菌・洗浄、手術器械の使用頻度と履歴管理、手術器械の滅菌・保管管理、病院の資産管理を行う。

外科手術の現場では、1回の手術で100本以上の手術器械を使用するため、この管理のための工数が莫大なものとなっており、このことが手術器械などの体内置忘れなどの体内遺残事故の要因となっている。また脳外科などでは、クロイツフェルト・ヤコブ病感染予防のため、患者に使用した手術器械の追跡・履歴調査が必須となっている。しかし、これまで洗浄・滅菌に耐えるICタグを手術器械に取り付けることが困難だったため、海外では読み取り作業が煩雑な他の方法を押し進める方向にあり、医療従事者の負担をさらに増大させる可能性が指摘されていた。昨今、医療過誤の予防や病院スタッフの身体的・心理的負荷の軽減は世界的に大きな問題となっている。NEC、東京医療保健大学、KRDコーポレーションは、本臨床試験により、情報通信技術、特にICタグを用いた安全な医療システムや、医師・看護師の支援システムの構築、さらには病院の経営効率向上の実現をめざす。また、NECは今後、手術器械のICタグ管理パッケージ化などを進めていく。さらに本試験では、電子カルテなどへのICタグの活用や、将来の手術器械のレンタル業者委託(器具管理、洗浄、滅菌を含む)を想定した物流管理システムへの応用も想定している。

NEC、東京医療保健大学、KRDコーポレーションは、今後も情報通信技術による医療現場の改革に向けて積極的な提案をしていく。

(注1)東京都世田谷区
 担当:東京医療保健大学 医療保健学部 医療情報学科 山下和彦准教授
(注2)神奈川県大和市  社長:小松弘英
(注3)担当:埼玉県済生会栗橋病院  本田宏副院長、小美野勝看護師
 東京大学医学部附属病院 大林俊彦助教、齋藤祐平助教

<本臨床試験に使用した器械管理アプリケーションに関する問い合わせ先> NEC 営業推進本部 RFIDビジネス推進室 倉林 e-mail: a-kurabayashi@ct.jp.nec.com <本臨床試験の運営及びシステム全体の検証に関する問い合わせ先>
東京医療保健大学 医療情報学科  山下
e-mail: k-yamashita@thcu.ac.jp

<本臨床試験に使用したICタグに関する問い合わせ先>
KRDコーポレーション株式会社 開発部 澤
電話:046-271-1500
e-mail:sawa@krdc.co.jp

<本件に関する報道関係からの問い合わせ先>
NEC コーポレートコミュニケーション部 飾森(シキモリ)
電話:03-3798-6511
e-mail: a-shikimori@ay.jp.nec.com

<本発表に関するURL>
http://www.nec.co.jp/press/ja/0910/0502.html