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「第11回 富士通病院経営戦略フォーラム」 開催される

[ 2009/05/22 ]
さる5月14日(木)、富士通株式会社は、東京国際フォーラム(東京・千代田区)において、富士通フォーラム2009 医療特別セミナー 「第11回 富士通病院経営戦略フォーラム」 を開催した。同社 経営執行役常務 石田 清信氏による開会挨拶で幕を開けた同フォーラムは、基調テーマを 「~医療再生~ 病院経営を救う道を考える」 とし、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科 医療経済学分野 教授 川渕 孝一氏が総合司会を務めた。


はじめに、赤穂市民病院 名誉院長 邉見 公雄氏が 「生命(いのち)輝かそう 日本の医療人」 と題した基調講演を行い、昨秋発表された社会保障国民会議の最終報告、同氏が中央社会保険医療協議会(中医協)委員として関わった平成18年・20年の診療報酬改定の経緯、ならびに平成22年の改定に向けた現在の議論について語り、日本病院団体協議会(日病協)がまとめた 「医療・介護提供体制および診療報酬体系のあり方」 について解説した。また、講演の最後にはある地方の小児科が住民運動をきっかけに再生した例を挙げ、「医療の主役である地域住民をサポーターとして互いに力を合わせれば、今フォーラムの基調テーマである “医療再生” に向かっていくのではないか」 と述べた。

基調講演に続いて4講演が行われ、経営者に求められる姿勢や経営ノウハウなどが多面的に語られた。まず、諏訪赤十字病院 院長 小口 寿夫氏が 「経営改善と意識改革を実現したいくつかの決断 ~心のふれあう医療が病院を蘇らせる~」 と題して、長年にわたり赤字が続いた同院を短期間で黒字化させた経験を語った。講演の中で同氏は、“患者中心の医療” を掲げて多くの経営改革を決断したこと、それらの取り組みが地元マスコミに大きく取り上げられたこと、それと同時に患者とのふれあいや職員の活力を生み出す数々の試みを実行したことが経営改善の実現に繋がったと述べた。

続いて、徳島県病院局 徳島県病院事業管理者 塩谷 泰一氏は 「自治体病院はどこへ行く」 と題した講演を行い、赤字が続く自治体病院を黒字転換させた際の自身の経験を語った。また、医療機関は患者中心の医療による医療の質の向上、情報開示による透明性の実現、ITと資源を有効活用した効率性の向上という時代の要請に答えることが重要だと述べた。

次に、財団法人操風会 岡山旭東病院 院長 土井 章弘氏が 「病院経営の基盤は、経営理念に基づく輝く職員づくり、地域とのいきいき交流づくりから」 と題する講演において、全職員へのアンケート調査の実施、職員研修の実施、職場環境の改善、院内環境の整備、地域交流など、同氏が実践している具体的な施策を例にして、人間尊重の経営、全職員参加による経営指針書を羅針盤とした経営について報告した。

最後は、医療法人社団 滉志会 副理事長 阿曽沼 元博氏が 「病院再興のマーケティング “地域チーム医療”」 と題して講演を行った。同氏は講演の中で、“病院管理” ではなく “病院経営” “病院マーケティング” の視点に立った組織行動が必要であり、そのためには人材獲得力、組織変革力、営業&広報力、実行&資金力が重要だと語った。また、医療機関は一般企業とは異なる特殊性をもっており、“経営=利益追求” ではなく “経営=理念追求” であり、顧客である患者満足のための組織的行動を続けることによって、利益が後からついてくるのではないかと自身の経験から述べた。


講演終了後には、全員参加によるパネルディスカッションが行われた。パネリストは講演を行った5氏が、コーディネーターは総合司会の川渕氏が務め、経営改善へのヒントなどが積極的に議論された。
川渕 孝一氏
川渕 孝一氏

邉見 公雄氏
邉見 公雄氏

小口 寿夫氏
小口 寿夫氏

塩谷 泰一氏
塩谷 泰一氏

土井 章弘氏
土井 章弘氏

阿曽沼 元博氏
阿曽沼 元博氏