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東芝メディカルシステムズ(株) 「The Best Image 2008」を開催

[ 2008/12/24 ]
東芝メディカルシステムズ株式会社は、さる12月20日、東京ミッドタウン(東京都六本木)にて『The Best Image 2008』を開催した。画像診断技術の発展と医療への貢献を目的とした本イベントでは、診断・治療に必要な画像のクオリティはもとより、被検者へのメリット、撮影・処理技術の工夫など臨床的価値(クリニカルバリュー)を総合的に判断し、「最良のイメージ」の選定を試みている。第16回目となる今年の応募総数は559件であった。審査員および各受賞施設は下表のとおり。

受賞施設一覧(同一部門での重複受賞は省略)

◇CT部門
審査員:森山紀之(国立がんセンター)/片田和広(藤田保健衛生大学)/栗林幸夫(慶應義塾大学)/吉岡邦浩(岩手医科大学)/
辻岡勝美(藤田保健衛生大学)/八町 淳(長野赤十字病院)/山口隆義(北海道社会保険病院)
32-64列マルチスライス 最優秀賞 特定医療法人敬愛会中頭病院
優秀賞 財団法人倉敷中央病院
北海道大学病院
準優秀賞 医療法人社団水行会宗像水行会総合病院
社会福祉法人恩賜財団済生会熊本病院
福山市民病院
青森市民病院
順天堂大学医学部附属浦安病院
テクニカル賞 防衛医科大学校病院
32‐64列心大血管 優秀賞 医療法人社団田貫会高瀬クリニック
防衛医科大学校病院
医療法人岡山画像診断センター
慶應義塾大学病院
公立陶生病院
準優秀賞 JA徳島厚生連麻植協同病院
神奈川県立こども医療センター
順天堂大学医学部附順天堂医院
兵庫県立姫路循環器病センター
医療法人鉄蕉会亀田メディカルセンター
岩手医科大学附属循環器医療センター
テクニカル賞 医療法人社団田貫会高瀬クリニック
8-16列マルチスライス 最優秀賞 医療法人山下病院
優秀賞 砂川市民病院
JA新潟厚生連刈羽郡総合病院
準優秀賞 特定医療法人明生会網走脳神経外科・リハビリテーション病院
大阪府三島救命救急センター
新潟県厚生農業協同組合連合会長岡中央綜合病院
国立がんセンターがん予防・検診研究センター
テクニカル賞 医療法人社団慶友会吉田病院
シングル2-4列 最優秀賞 脳神経セントラルクリニック
優秀賞 特定医療法人誠仁会協和病院
準優秀賞 東京慈恵会医科大学附属柏病院
テクニカル賞 谷村外科胃腸科医院


◇MR部門
審査員:似鳥俊明(杏林大学)/大友 邦(東京大学)/扇 和之(日本赤十字医療センター)

1/0.5/0.35テスラ 優秀賞 独立行政法人国立病院機構甲府病院
準優秀賞 医療法人社団水行会宗像水行会総合病院
1.5テスラ 最優秀賞 東京大学医学部附属病院
優秀賞 徳島市民病院
脳神経セントラルクリニック
杏林大学医学部附属病院
東海大学医学部附属大磯病院
公立刈田綜合病院
KKR札幌医療センター
社会福祉法人恩賜財団済生会千葉県済生会習志野病院
準優秀賞 特定医療法人慶友会慶友整形外科病院
社会福祉法人北海道社会事業協会函館病院
香川大学医学部附属病院
国家公務員共済組合連合会名城病院
医療法人顕正会蓮田病院
青森市民病院
特定医療法人杏嶺会一宮西病院
国家公務員共済組合連合会虎の門病院


◇超音波部門
審査員:吉川純一(大阪掖済会病院)/竹中 克(東京大学)/松尾 汎(松尾循環器クリニック)/平井都始子(奈良県立医科大学附属病院)/水口安則(国立がんセンター中央病院)/金田 智(東京都済生会中央病院)/畠 二郎(川崎医科大学附属病院)

心臓 最優秀賞 東京大学医学部附属病院22世紀医療センター
優秀賞 群馬大学医学部附属病院
準優秀賞 医療法人立川メディカルセンター立川綜合病院
公立大学法人横浜市立大学附属市民総合医療センター
医療法人徳洲会岸和田徳洲会病院
医療法人社団三友会あけぼの病院
血管 優秀賞 医療法人社団倫生会みどり病院
医療法人五星会菊名記念病院
準優秀賞 医療法人社団石鎚会田辺中央病院
東邦大学医療センター大森病院
腹部 優秀賞 川崎医科大学附属病院
国立大学法人旭川医科大学
準優秀賞 東邦大学医療センター大森病院
医療法人社団新日鐵室蘭総合病院
取手北相馬保健医療センター医師会病院
特定医療法人財団竹政会セントラル病院
特別賞 医療法人財団阪南医療福祉センター阪南中央病院
表在 最優秀賞 東海大学医学部附属八王子病院
優秀賞 八尾市民病院
準優秀賞 静岡県立静岡がんセンター
医療法人豊田会刈谷豊田総合病院
東海大学医学部附属八王子病院
奈良県立医科大学附属病院


例年どおり、代表取締役社長小松研一氏の挨拶のあとに上位入賞者の発表および表彰式が行われ、最優秀賞受賞施設にはトロフィーと表彰状が授与された。入賞はCT部門で34件、次に超音波が25件、MRは20件であった。

CTの総評として、森山紀之氏は「病態をより分かりやすく映し出した写真が多く、使いこなせるようになってきたと感じた」 と述べられた。片田和広氏は「治療を前提とした検査が増えてきたこと、また機能に踏み込んだ画像が多くなってきたことを評価したい」と話され、最後に320列の新設を同社に希望された。心大血管部門は最優秀の該当がなかったことで、栗林幸夫氏が次回への応募を促された。テクニカル部門では、辻岡勝美氏が「治療をふまえたうえでの検査、画像が多く、審査がむずかしかった」と総評された。

MRの1.5テスラには124件と過去最多の応募があったものの、東京大学附属病院が2連覇を果たし、また超音波においても同附属病院22世紀医療センターが最優秀を獲得するなど、他施設の今後の健闘を促す結果ともなった。
超音波の総評では、吉川純一氏が「超音波(特に心臓エコー)は臨床そのものである」と話され、今回の応募作品もその目的にのっとった優れた画像が数多くあったと評価された。また、結びにて同社社長小松氏に次回開催を切望する一幕もみられ、会場を沸かせた。

どの部門においても創意工夫を凝らした力作が揃ったが、10の部門のうち最優秀賞該当は6と非常に狭き門となった。臨床の場で求められるレベルの高さがあらためて示されたといえる。また、今回は阪南中央病院より提出された腹部画像(胎児観察スクリーニング)が特別賞として選出された。本画像は疾患ではないために入賞枠には収まらなかったが、胎児の表情や姿勢を鮮明に描出した画像は、審査員全員が高得点をつけ、「オアシス賞」と別名がつけられたという。むずかしい審査が続くなかにおいてほっと和む瞬間であったようだ。

公正を期すため、本年の審査も施設名を伏せて行われたが、その審査基準を以下にまとめた。
  1. 臨床的有用性:診断、治療、フォローアップにおいて臨床的な有用性を高め、モダリティの特長を十分に生かし、患者に役立つ画像であるか。
  2. 画質:疾患・病変の描出度ならびに鮮鋭度、コントラスト、粒状性などの画質。
  3. 撮像(造影)技術:機器の性能を十分に生かし、疾患の特徴を適切に表現できているか。また撮影条件、造影タイミング、患者ポジション、フレーミングなどが優れているか。
  4. 画像処理技術:機器の画像処理条件(WW/WL、ゲイン、画像フィルタ、3D画像処理、表示方法など)が適切に選択され、わかりやすい画像を提示しているか。
  5. 創意工夫
    CT:被ばく低減、造影条件などの創意工夫。
    MR:パルスシーケンス、造影・非造影条件などの創意工夫。
    超音波:装置の特性を生かした創意工夫。
  6. その他:患者への配慮、他モダリティとの比較、新技術の応用、ワークフローの改善など。


休憩を挟んで行われた特別講演は以下のとおり。(演者/座長、敬称略)
【超音波】「負荷心エコーの新しい展開」
吉川純一(大阪掖済会病院)/竹中 克(東京大学)
【MR】「脳脊髄液循環の基礎知識と新知見」
山田晋也(東海大学)/似鳥俊明(杏林大学)
【CT】「Aquilionによる胸部検査の現状と将来展望」
大野良治(神戸大学)/片田和広(藤田保健衛生大学)

超音波の講演では、まず座長の竹中氏がユーモアたっぷりに吉川純一氏の功績を称え、会場を和ませた。続く講演で吉川氏は、冠動脈疾患の診断法について、これまで主流であった運動負荷心電図の感度・特異度の低さ、そのうえ事故を誘発しやすいという欠点などを挙げ、米国の臨床データを基に、心電図に比して感度の高い負荷心エコーの必要性を説かれた。負荷エコーの普及には保険適応が最も近道ではないかとの意見には、「さまざまな問題から現状ではまだむずかしいようだ」と結ばれ、今後の発展に期待された。

続いて行われたMR講演では、脳外科の山田氏がTime-SLIP法を用いた脳脊髄液循環について講演された。本法の有用性について、代表的な脳疾患である水頭症を例にスライドを用いて力強く話され、耳目を集めた。

最後にCT部門では、大野良治氏が東芝社製『Aquilion』の特長および現状と今後の展望について、さまざまなエビデンスを交えて話された。
最後に、それぞれの部門別に会場を分け、活発なディスカッションが行われた。

受賞風景
受賞風景
 
小松研一氏
同社代表取締役社長
小松研一氏
吉川純一氏
大阪掖済会病院 病院長
吉川純一氏
山田晋也氏
東海大学医学部付属大磯病院
脳神経外科 
准教授 山田晋也氏
大野良治氏
神戸大学大学院医学研究科
内科系講座放射線医学分野
准教授 大野良治氏
受賞会場
   活気溢れる受賞会場