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Raffineのある風景 ―NTT西日本金沢病院


NTT西日本金沢病院


3つの柱で構成される「医療の姿」

NTT西日本金沢病院は、加賀百万石の城下町として知られる石川県金沢市中心街の尾張町界隈の一画に位置する。近くには日本三大名園の兼六園や、友禅流しで有名な浅野川などを配し、いたって風光明媚な環境下にある。昭和22年に金沢逓信病院として開設以来、NTT社員の職域病院から一般に解放されるなど、60年あまりの歴史を刻んできた。平成15年には大幅な増改築を完了し、89床2病棟の急性期病院として地域に貢献している。

「当院の医療は3つの柱で構成されています」 と話すのは、同院院長・佐賀務氏。「第一に 『職域病 院』 としての役割です。現在NTTグループ社員(北陸3県で約5,500人)の人間ドックを年間約2 ,000 件実施しています。外来患者数は1日平均160名あまりで、NTT社員がそのうち15%前後を占めています」。第二が近隣の 『かかりつけ病院』 としての役割。「現在、外来患者の診療圏は半径2km圏内の方が約4割を占めています」(佐賀氏)

そして第三が血液難病 「専門病院」 としての役割だ。「金沢大学附属病院が2kmと近いこともあり、高度医療連携先病院として発展してきました。診療圏は石川県全域に及んでいます。特に大学病院血液内科と連携した再生不良性貧血、悪性リンパ腫、白血病や骨髄腫などの診療を行っています」。病床数の点でもNTT西日本金沢病院は県内最上位であり、「無菌室も年々増床され、現在22室が対応可能で同時に17床が稼働できる体制にあります」(佐賀氏)

「病院の最終目的とは利益を出すこと自体ではなく、地域に貢献できる分野に良質の医療を提供し、その結果として病院が評価され存続できること」 と強調する佐賀氏。一般の急性期病院として職員の十分な確保と質的充実を図っていきたい、と将来への抱負を語ってくれた。
佐賀院長
佐賀院長

無菌室
年々増床され、現在22 室が対応可能な無菌室



“不都合” の中での検査環境が
“快適” の中での検査環境に

木村寛伸氏
「以前の装置(I.I.)と比較して画像が格段に向上し
た」と話す外科部長・木村寛伸氏
同院ではデジタルX線TVシステムRaffineを2011年9月より1台、I.I. 装置の買い換えで導入しており、同製品を使って行われる胃腸・消化器領域検査は胃透視や注腸からDIC(点滴注入胆のう胆管造影検査)、ERCP(内視鏡的逆行性膵胆管造影検査)、T-CF(大腸内視鏡検査)、そしてPTC(経皮的胆管造影検査)など、実に広範にわたっている。同院外科部長・木村寛伸氏は以前の装置(I.I.)と比較して画像が格段に向上した点にふれ、「撮影後すぐに画像を確認でき、特に透視が以前よりもはっきり見えるようになりました。以前の装置は極端な話、IVH(中心静脈栄養)のカテーテル挿入時のガイドワイヤすら見えにくかったのですが、現在は改善されて大変満足しています」 と喜ぶ。

Raffineはまた整形領域検査(おもにミエログラフィ(脊髄腔造影検査)やアルトログラフィ(関節腔造影検査))にも使用されている。同院整形外科部長・横山光輝氏は、整形外科におけるFPD装置導入の要望の度合いについて 「以前の装置でも検査はできていたのですが、体格の大きな患者さんに透視撮影をしようとすると骨と脊髄の境目がわかりづらいなど、患者さんによっては検査が困難な場合がありました。特に脊髄腔造影では、神経とそれ以外との区別がはっきりしないと、しっかりとした診断がつきにくい。コントラストがきちんとついて、読影しやすい画像が得られる装置が欲しい、という要望は以前から出していました」 と振り返る。

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整形外科部長・横山光輝氏は「透視画像が見やす
くなったことは検査自体の安全性にもつながってい
る」と強調する。
「以前は 『“不都合”の中での検査環境』 だったのが、今は 『“快適”の中での検査環境』 になった」 と 語る横山氏はX線TVシステムによるミエログラフィをCTやMRI などの他モダリティによる検査と比較し、「CT、MRI のどちらも静止画像。寝ている(動きを止めている)人間を撮影し神経の通り道がどのくらい狭いか、などを診るわけです。ミエログラフィでは神経部分に造影剤を流して動態撮影ができるので、動いたときにどんな姿勢で痛みが出るか、また痛いときに神経がどこにあるかがわかるので、本当の痛みの診断がつきやすいメリットがあります。アルトログラフィも同じで、実際に関節を動かすことで造影剤の漏れを確認できます。どんな姿勢が痛いのか、どんなときに造影剤が関節の中で漏れていくかにより負担のかかる関節の状態がわかり、診断がつきやすくなります。X線TVシステムによる透視造影検査は、整形外科の診断においては必須なのです」

横山氏はこうも続ける。「CTやMRIも補助診断としては必要ですが、本当にわからないときには動態診断が不可欠。その上でコントラストがちゃんとつき、線量も少ない装置であれば、それがいちばん望ましい」。そして実際に使用する上でのFPDのメリットについては 「非常に見やすくなり、画像の処理も速くなりました。画像の鮮明さ、コントラストも非常によいので安心して使っています」

同院の検査室はスペースが広くとられ、各種機材が機能的に配置されている印象を受ける。「何か検査をする際にもRaffineの手前に大きなテーブルを置いて作業でき、不潔になることもなく非常に使いやすい。当院の検査室・透視室にちょうど合った大きさの装置が導入されたと感じます。コンパクトなボディは圧迫感もなく、患者さんには優しいと思います」 と話す。

横山氏はまた、透視画像が見やすくなったことは検査自体の安全性にもつながっている、とも強調する。「背中から穿刺する際に、以前の装置では針先が見えにくいことがありました。それが今ではくっきりと、針先を確認できるので、検査の安全性は非常に向上したと思います」。また最大14×13インチという視野のサイズについても 「現状の広さで問題はありません。アルトログラフィは小さな視野サイズで観察部位を拡大しますし、ミエログラフィは視野を広げて行います」 と、検査時に選択できる視野サイズの使いやすさも評価した。


妥協しない高画質の提供が
最終選択の決め手に

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   放射線科スタッフのみなさん。
   左より脇本明洋氏、正田保氏、西本早智子氏、武村真弓氏。


同院の放射線科スタッフ構成は脇本明洋氏、正田保氏、西本早智子氏、武村真弓氏の4名の放射線技師からなる。「以前のI.I. 装置は老朽化していましたので、各診療科が要求するさまざまな検査に1台で対応するシステムを希望していました」、武村氏はこのように話す。購入に際しては視野が広くなるFPD装置を選択。候補を3社にしぼり込んだ中から、一般病院のX線TVシステムとして昇降や斜入機能がなくともさまざまな検査に対応し、求めやすい価格でありながら妥協しない高画質を提供するRaffineが最終的にチョイスされた。

脇本氏は 「メーカのメンテナンスの迅速さと熱意、また空調が不要であることなどのランニングコスト向上にもつながる経済効率的なメリットも大きな判断材料でした」 と、正田保氏とともに振り返る。「東芝のよさはメンテナンスの迅速さ。連絡するとすぐに来てくれる。以前の装置でも最大のパフォーマンスを発揮できるよう、メンテナンスに尽力してくれました」(脇本氏)。また武村氏は使い勝手の点について「視野サイズを3種類から選ぶことができ、T-CF ではカメラの先端の位置確認に視野の広さが威力を発揮しています。以前の装置も東芝製だったことから、操作卓の配置もほぼ変わりなく、ワークフローのストレスを感じることはありませんでした」と語る。

操作室
操作室
先述のとおり、同院のRaffineは1台で上・下部消化管造影やDIC、ERCP など外科領域のほかにもミエログラフィやアルトログラフィなど整形領域と、実に広範な検査に使用されている。「胃造影の検査数は人間ドックなど多い日は10件前後、ミエログラフィ検査は月5件前後。けして多いとはいえない数ですが、突然検査が入ることもしばしばあり、装置は常にスタンバイ状態です」 と語る武村氏は、Raffineに搭載された画像処理コンセプトPureBrainによる撮影画像向上に関して、「ミエログラフィで腰椎から穿刺し造影剤を流す際に、以前の装置だと視野に肺野が入ってくる関係からどうしても胸腰椎移行部で見えづらくなっていました。現在は椎体の上から下まで同じように鮮明に見ることができ、撮影時にもきれいな写真を提供できるようになりました。IVH 挿入時のガイドワイヤはもちろん、カテーテルの先端も確認できるようになりましたし、以前はDIC-CT 前の透視検査で胆のうがはっきりと確認できない場 合がありましたが、現在はしっかりとコントラストがついて確認できるように
放射線科スタッフ
Raffineをバックに放射線科スタッフのみなさんが集合

なりました。CT を撮影するタイミングを決めるのに苦労することはなくなりそうです。いろいろな検査において撮影時、透視時ともにコントラストのよい像が得られています」 と、西本氏とともにRaffine 導入のメリットを強調する。

ワークフローの改善に関しては、「患者様の入退室は車椅子やストレッチャーのことも多く、狭いスペースでは介助がむずかしい場面も出てきます。検査によっては透視台のモニタはもちろん、内視鏡のモニ タ、超音波検査装置、清潔カートなど大型の機材も同時に使用することがあり、検査室は手狭になります。また看護師が複数介助につくことも多く、広いスペースを確保することが必要でした。Raffineのコンパクトで場所をとらないところは、私たちスタッフにとり検査環境の効率化につながっています。検査室の温度や湿度を特に気にすることなく検査が行える点でも、扱いやすい装置だと思います」 と武村氏は話す。

同院における胃透視撮影は近年減少傾向にあるが、「今年度より、金沢市における胃がん検診(す こやか検診)においても、日本消化器がん検診学会のガイドラインに沿った、二重造影を主体とする新撮影法を基準撮影法とすることとなりました。基本となる写真で順番も決まっているのですが、そこで各自が 『この写真を追加で撮っておこう』 という画像をはさんでいく。その際には読影力が必要となります。今まで以上にスタッフ一同勉強している最中であり、今後の課題でもあります」 (脇本氏)

かかりつけ病院という施設の性格から、1台で何役もこなす汎用装置が至上命題だった選定作業。Raffineはその期待にみごとにかなう装置であり、スタッフ一同が大きな満足を得ることのできるシステムであった。
臨床画像
 Raffineの臨床画像。広範な検査に使用。

     

NTT西日本金沢病院

 
〒920-0910
石川県金沢市下新町6番26号
TEL:076-220-9192
・病床数:89床(一般病棟)
・科目:内科/血液内科/呼吸器内科/外科/胃腸・消化器外科/整形外科/眼科/耳鼻咽喉科/リウマチ科
http://www.ntt-west.co.jp/kinbyou/

   NTT西日本金沢病院